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名作漫画「バビル2世」の続編!?【その名は101/横山光輝】のおすすめポイント

名作マンガ(昭和)

今回は、1970年代の名作漫画「その名は101(ワンゼロワン)」を紹介します。

 

え~たぶんご存知ない方が多いと思いますので、少し説明を。

本作は、以前に紹介した「バビル2世」の続編です。

バビル2世は全12巻刊行され、ストーリーとしては完全に完結している作品。

でも第4部だけは、TVアニメの高視聴率を受け急遽連載の延長が決まったため描かれたもので、横山先生としては満足いく出来ではないまま完結を迎えてしまったそうです。

 

そこで!

納得のいくバビル2世の完結編を描きたいという構想で始まったのが、本作「その名は101」なんですね。

 

なので、本作の位置づけとしては「バビル2世のもう1つの完結編」を描いたパラレルストーリーだと捉えてください。

ストーリーとしては、本編「バビル2世」第3部終了後からの物語となります。

 

なお、以前に紹介した本編「バビル2世」の記事はこちら⤵です。

本編の内容については今回の記事で改めて説明しませんので、下記の記事を先にお読みいただけると助かります。

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その名は101の作品データ

【作品概要】

名作「バビル2世」の完結後に描かれた、「もう1つのバビル2世」完結版です。

主人公・山野浩一個人にスポットを当てた読み応えのあるSFストーリーに仕上がっています。

 

【作品データ】

作品名 その名は101(ワンゼロワン)
作者 横山光輝
連載誌 月刊少年チャンピオン(秋田書店)
連載期間 1977年(昭和52年)~1979年(昭和54年)
単行本 全5巻(文庫版は、全3巻)
電子書籍 なし
試し読み あり(第1巻のみ)

 

その名は101のストーリー

それでは早速、本作「その名は101」のストーリーから紹介していきます。

 

第3部のラストで宿敵・ヨミとの3度目の対決に勝利した浩一くん(バビル2世)。

しかし本作のスタートでは、なぜかアメリカのある研究施設に収容されています。

 

実は施設の研究で、浩一くんの血液に「他者の傷病を治す効果」があると判り、人助けのためとして協力していたのです。

その施設でのコードネームが「101」であったことから、浩一くんは「101(ワンゼロワン)」と呼ばれることになります。

(©横山光輝/その名は101 第1巻)

 

しかしある時。

浩一くんは自分の血液の本当の使い道に気付いてしまいます。

浩一くんの血液には「傷病を治す効果」の他にも驚くべき効果があり、研究施設の真の目的は、病気や怪我の治療などではなかったのです。

その驚くべき効果とは、浩一くんの血液を輸血された者が一定の適合者であった場合、浩一くんと同じような「超能力」を得ることができるというものでした。

この研究施設は、CIA(アメリカの情報機関)の超能力工作員を造り出すために浩一くんを利用していたのです。

 

そのことに気づいた浩一くんは施設を脱走。

そして、その去り際にこう言い放ちます。

(©横山光輝/その名は101 第1巻)

 

こうして浩一くんは、自らの血が造り出したバケモノどもを抹殺することを決意。

同時にCIAの企みを壊滅させるべく戦い始めるのでした。

 

その名は101のおすすめポイント①(人間としての浩一)

このように、本作のストーリーは浩一くん(個人) VS CIA(組織)のバトル。

まぁ作品としては「浩一くん = イイもの」、「CIA = ワルもの」なので、善 VS 悪という図式のバトルは本編・バビル2世の作りと同じです。

 

ただし!

本作と本編が大きく違うのもこのバトル。

 

なぜなら、本作のバトルは浩一くんひとりで戦うから。

 

バビル2世の代名詞とも言える「3つのしもべ」は戦いに参加しません。(とある事情により、3つのしもべの力は封じられているのです。)

 

これは横山先生曰く「あえて主人公だけに的を絞った作品として作った」とのこと。

それゆえ、前作ではほとんど触れられなかった「ひとりの人間としての浩一くん」を見事に描き出しています。

ひとりの人間として、悩み、苦しみ、怒り、悲しみ、涙し、時には恋もする浩一くんの姿は、本編・バビル2世では見られなかった描写。

それだけに、本作と本編の違いを描いたオリジナルの部分と言っていいでしょう。

(©横山光輝/その名は101 第1巻)

 

なので、作中で浩一くんが「バビル2世」と呼ばれることも、ほとんどありません。

このあたりも、人間・山野浩一を中心に描いているからだと言えますね。

 

ただし、浩一くんの「戦い」だけは人間としてではなく、やっぱり超能力者としてのバトルになります。

(©横山光輝/その名は101 第1巻)

 

余談ですが、「3つのしもべ」も「ヨミ」も最後のほうにチョロッと登場します。

でも大して活躍しません、あしからず。

 

その名は101のおすすめポイント②(超能力者としての浩一)

浩一くんはスーパー超能力を持った人間ですので、普通の人間が立ち向かっても全く歯が立ちません。

そのため、浩一くんのバトル相手は、彼の血液が造り出した超能力者になります。

 

でもですね。

 

浩一くん強すぎます。

 

浩一くんの血液で作り出された超能力者はあくまでも「コピー」に過ぎないので、その大元である浩一くんの方が強いであろうことは想像がつくのですが。

 

にしても強すぎます。

 

ヘリで襲ってきた敵を同士討ちさせるなんて朝飯前。

超能力者が戦車に乗って襲ってきた時には、炎の超能力で戦車ごと蒸し焼きにして、爆死させてしまうのですから。

(©横山光輝/その名は101 第2巻)

 

しかし!

そんなスゴイ力を持っているにもかかわらず、けっこう簡単に敵さんの罠にハマっちゃったりするんですよね~、彼は。

しかも、それで重傷を負ってピンチに陥ってしまうこともしばしば…。

「浩一くん、それゼッタイ罠だから!」という場面でも、構わず突っ込んでいっちゃうお茶目な面もあるのです。

(©横山光輝/その名は101 第3巻)

 

ま、結局力の差がありすぎて、罠にハマっても重傷を負っても勝っちゃうんですけど。

 

ただ、1つだけ残念だったのは、あまりにも簡単に人が死に過ぎるという点ですかね。

例えば、序盤で浩一くんと良いムードになる王銀嶺(おう ぎんれい)という女性。

※ 前のほうの画像で浩一くんとキスしてる女性

この娘さん、あっさり死んじゃいます。

さらに、CIAから逃げる手助けをしてくれたインディアンの女の子や、隣の部屋に住んでいた幼い女の子のキャシイなども、実にあっさり殺されちゃいます。

(©横山光輝/その名は101 第2巻)

 

そう考えると、けっこう残酷な作品でもあり、関わった人間の多くが死んでしまうという悲劇のヒーローとしても描かれているのが、本作の浩一くんなのです。

 

そして最後のバトルでは3つのしもべを開放するための戦いが描かれ、そこには、あのヨミも関わってくることに。

 

果たして、ラストはどのような結末になるのでしょうか?

 

 

ということで今回は、「バビル2世」の続編として描かれた「その名は101(ワンゼロワン)」を紹介しました。

まぁ正直な感想を言うと。

「バビル2世」の続編というより、まったく違う作品として読んでもらったほうがイイでしょうね。

 

本編とリンクしている部分もなくオリジナリティがありすぎるので、「続編」として読んじゃうと肩透かしをくらいます。

 

なので。

まず本編である「バビル2世」を読んでから、「その名は101」を読んでください。

そして2つの作品を通して、「バビル2世」という名作漫画の世界を堪能するのが一番だと思います。

 

 

そんな本作「その名は101(ワンゼロワン)」は、電子書籍の通販サイト「ebookjapan(イーブックジャパン)」で試し読みが可能。

興味のある方は、下の公式サイトを覗いてみてくださいね。

 

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【バビル2世の復刻版】

本編であるバビル2世は、「横山光輝 生誕85周年記念 特別出版」として復刻オリジナル版が出版されています。

全8巻で刊行された永久保存版ですので、こちらも興味のある方は「漫画全巻ドットコム」でチェックしてください。

※ 電子書籍化されていないのでebookjapanでは取り扱っていません。

※ 復刻版に「その名は101」は収録されていません。

 

漫画を買うなら漫画全巻ドットコム!

 

「漫画全巻ドットコム」については下の記事でも紹介しています。

こちらも併せて参考にしてくださいね。

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