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【飛ぶ教室/ひらまつつとむ】ジャンプ史に残る感動ストーリー!でも惜しくも2巻で打ち切り!

名作マンガ(昭和)

わたしが週刊少年ジャンプを読み始めたのは、

ちょうど「キャプテン翼」の連載が始まった頃。

 

当時から数多くのジャンプ作品を読んできました。

 

その中でも深く印象に残っている名作が、

今回紹介する『飛ぶ教室』です。

 

 

本作は「核」をテーマに据え、

核兵器の脅威や核戦争後の世界の悲惨さなどを

「小学生の目を通して読者に伝える」という、

非常に「重いテーマ」の作品。

 

しかし、テーマこそ非常に重いものの

作者である「ひらまつつとむ」先生の

ほのぼのとしたタッチと、

 

「連載誌が週刊少年ジャンプだった」ことが、

子供でも読みやすい感動作に

仕上げてくれている傑作マンガです。

 

 

惜しむらくは『全2巻』という

短命で終わってしまったこと。

※ おそらく打ち切り

 

ギャグやラブコメ要素を盛り込んで

いかにも「少年ジャンプ風」の

感動作だったんですけど…。

 

残念ながら、多くの世の少年たちには

受け入れられなかったようですね…。

 

 

今回の記事では、

そんな不遇な名作マンガ『飛ぶ教室』の

見どころなどをツラツラっと書いていきます。

 

興味のある方は、最後までお付き合いください。

 

『飛ぶ教室』の作品データ

【作品概要】

小学校の校庭に設置された核シェルターによって、

偶然、核の脅威から逃れることができた

小学生122名と女性教師(1名)。

 

核兵器(水爆)によって荒廃した世界を舞台に、

健気に生き抜く小学生と

それを支える女性教師の絆を描いた感動作です。

 

【作品データ】

作品名 飛ぶ教室
作者 ひらまつつとむ
連載誌 週刊少年ジャンプ(集英社)
連載期間 1985年(昭和60年)
単行本 コミックス版:全2巻、復刻版:全2巻
電子書籍 なし(紙版のみ)

上に掲載した単行本は、

1986年に発売されたジャンプコミックス版。

 

2015年に復刻版が発売されていますが、

カバーイラストが異なります。

※ 復刻版は本記事の最後に掲載

 

『飛ぶ教室』のあらすじ

さて、全2巻の短い漫画なので

サクッと感動のストーリーと見どころなどを

紹介していきます。

 

 

物語の舞台は、

米ソが冷戦中であった「198X年」の

埼玉県にある小学校。

 

その小学校の校庭には、

関東に10カ所しかない

民間の試作核シェルターが設置されていました。

 

東京に水爆が落とされた時、

偶然にも核シェルターの近くにいた

1年3組の39人、4年2組の41人、

6年2組の42人(合計122人)の生徒たちと、

 

6年2組の担任であった北川ひろみ先生が

核シェルターに逃げ込むことができました。

 

 

核シェルターで1ヶ月を過ごしたのち、

外に出た子供たちが見たものは…。

 

 

見慣れた街の風景ではなく、

見たこともない荒廃した景色でした。

 

ここから、

子供たちのサバイバル生活が始まります。

 

 

と、まぁこんな感じでストーリーが続く、

核による荒廃した世界での

『子供たちのサバイバルマンガ』になってます。

 

シチュエーションとしては

以前に紹介した漂流教室

同じような感じですね~。

※ 漂流教室に核は関わってきませんが

 

 

そんな本作の一番の見どころは、

子供たちが懸命に生き抜く姿。

 

なんですけど。

 

ソコはまぁ、本編を読んでいただくとして。

 

ここでは、わたしが最も印象に残っている

2つのおすすめポイントを紹介します。

 

『飛ぶ教室』の見どころ(ネタバレ含む)

ひとつ目の見どころは、

登場人物の中で唯一の大人である

「北川ひろみ」先生。

 

美人で溌溂としたみんなの人気者。

 

でも実は、

「死の灰(放射能を含んで命に害のある灰)」

浴びており、最終的には死んじゃいます。

 

 

ストーリーとしては

物語の最後で彼女が亡くなり、

 

その事実を乗り越えて

子供たちは新しい明日へと踏み出す…

という感じでエンディング。

 

ま、打ち切りで終わったため

このエンディングは意図したモノじゃないと

思いますが…。

 

 

で、この北川先生が『イイ女』なんだ。

 

 

自分が近いうちに死ぬことが解っていながら、

気丈に健気に子供たちを気遣い元気づける

北川先生。

 

そんな彼女をみて

本気で「結婚したい!」

こども心に思ってました。

 

 

子供たちだけの物語にせず、

魅力的な大人の女性

『北川先生』を登場させたのは、

本作の大きなプラスポイント。

 

あと、『死の灰』を浴びて

最終的に死んじゃうところなど

某人気マンガの『トキ』と重なって

これも印象に残った要因です。

 

 

 

二つ目の印象に残っている見どころは、

子供たちのリーダーを決める「大統領選挙」。

 

 

このパターン、『漂流教室』でもありましたね。

 

自分の命が長くないと悟った北川先生は、

自分亡き後の子供たちのリーダーを決める

「大統領選挙」を提案します。

 

その大統領選挙で

圧倒的な支持を得て当選したのが

「サトルくん」。

 

 

ちなみにサトルは、主人公ではありません。

主人公は「オサム」です。

 

主人公のオサムに関しては、

彼女とイチャイチャちちくりあっていた

記憶しかありません。(小学生のクセに…)

 

下のコミックス表紙で

右上で手を広げてるのがサトルくん。

真ん中にいるのが主人公のオサム。

 

 

で、このサトルくん、

頭脳明晰・容姿そこそこ、

そしてリーダーシップ抜群という

『出木杉くん』のような少年。

 

「キミが主人公じゃないの?」

というくらいの存在感を持っています。

※ 得てしてこういうタイプの少年は、

マンガの主人公にはなれないんですけど。

 

 

それ故、

北川先生が余命いくばくもないことに

気付いてるんですね。

 

だから、他の生徒たちが北川先生の思い出話で

盛り上がっている中、

「先生、死なないで」と一人涙するシーンや、

 

「先生は恐らく今日一日もたない」と

涙を流しながら

他の生徒たちに告白するシーンなどは感動もの。

 

 

 

上で紹介した北川先生とサトルくんの存在は、

『飛ぶ教室』の感動ストーリーに

大いに貢献してくれてます。

 

なので本編を読む際には、

この二人に注目して読み進めてください。

 

 

 

というワケで、

『飛ぶ教室』の見どころを

ツラツラっと書いてきました。

 

コッテコテのリアルさがない

週刊少年ジャンプならではのサバイバル漫画で、

誌のコンセプトである「友情」と「努力」も

盛り込まれている作品です。

 

ただ、ジャンプの3つ目のコンセプト

「勝利」が描かれずに終わっているので、

 

北川先生亡きあと、残された少年たちが

荒廃した世界でどのように「勝利」していくのか?

も読みたかったな、というのが正直なところ。

 

 

恐らく大人になって読み返すと、

当時とはまた違った感想を持つでしょう。

 

そして、戦争を知らない今の子供たち

(大人であるわたしも知りませんが…)にも、

ぜひ一読して欲しい傑作と言えます。

 

 

 

そんな本作『飛ぶ教室』は、

残念ながら電子書籍化されていません。

 

また、ジャンプコミックス版はもちろん

復刻版⤵も一般の書店では

手に入りにくい状況になっています。

 

 

そのため、もし本作に

興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、

下記のサイトで

販売状況などをチェックしてくださいネ。

 

<漫画全巻ドットコムでチェック>

 

 

本作には「完全版(全1巻)」もあります。

 

<漫画全巻ドットコムでチェック>

 

 

「漫画全巻ドットコム」については

下の記事で詳しく紹介しています。

こちらもあわせて、ご参考に。

 

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