今回紹介するのは、
わたしが今まで読んだ漫画のうち
好きな作品ベスト10の中に必ず入ってくる名作。
とにかく面白かった記憶しかない、
わたしの青春を彩った傑作でもあります。
それが「ツルモク独身寮」。
ギャグで笑い。
ラブストーリーでドキドキし。
ヒューマンドラマで感動する。
今回の記事では、そんな「ツルモク独身寮」の
おすすめポイントを紹介していきます。
バブル期に描かれた
極上のエンターテイメント作品を
お楽しみください。
ツルモク独身寮の作品データ
【作品概要】
ツルモク家具の新入社員である主人公と
独身寮に住む人たちの人間模様を描いた
コメディー漫画。
そして主人公とヒロインのラブストーリーも
見事に描き出した傑作青春漫画でもあります。
一部レビューでは「笑いあり、涙あり」
なんて言ってますけど。
正直、「涙」要素はほぼありません。
たっぷり笑えて楽しめて、最後は感動できる
そんなエンターテイメント作品です。
【作品データ】
作品名 | ツルモク独身寮 |
作者 | 窪之内英策 |
連載誌 | ビッグコミックスピリッツ(小学館) |
連載期間 | 1988年(昭和63年)~1991年(平成3年) |
単行本 | 全11巻 |
電子書籍 | あり |
ツルモク独身寮のおすすめポイント①(ストーリー&登場人物)
それでは「ツルモク独身寮」の
おすすめポイントとして、
ストーリーと主な登場人物から紹介していきます。
本作の内容をカンタンに表すとこんな感じ。
- 主人公が周りの人たちと共に成長していくヒューマンドラマ
- 主人公と2人の女性をめぐる恋模様を綴ったラブストーリー
ツルモク独身寮は、
この2本立てで突き進む漫画です。
基本的には主人公&ヒロインのラブストーリーが
軸になるんですけど、
コメディ(ギャグ)色も非常に強い作品でして。
「ラブコメ」というよりも「ラブギャグ」漫画
と言ってイイでしょう。
ただし、ヒューマンドラマという側面も
見逃すことができず、
若者たちが悩み・葛藤しながら成長していく姿も
見どころのひとつ。
なので、シリアス&ギャグの組み立てが絶妙な
エンターテイメント作品と表現しているわけです。
ストーリーとしては、
全編一貫したストーリーは存在しません。
数話から成るエピソードが固まって全体を構成し、
エピソードごとに中心となるキャラが異なります。
その中で、それぞれのキャラクターを中心とした
人間模様や恋愛ストーリーが展開される形ですね。
しかし何と言ってもこの作品の魅力は、
それぞれのエピソードを彩る
個性豊かな登場人物たち。
そこで、そんな魅力的な登場人物を
それぞれにまつわるストーリーとともに
紹介していきます。
宮川 正太(みやがわ しょうた)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
本作の主人公。
高知の工業高校を卒業し、恋人のともみを残して
東京にある木工家具製作会社「ツルモク家具」
に入社します。
密かにインテリアデザイナーを目指している
純粋で優しく根は真面目な好青年。
一方で優柔不断な面もあり、
それが後々災難を招くことに…。
本作のストーリーは、この正太くんが
ツルモク家具に入社するところからスタート。
独身寮に入った彼は、
たまたま向かいにある女子寮で着替えをしていた
女性社員と目が合ってしまいます。
それがこの漫画のヒロインとなる「姫野みゆき」
だったのです。
姫野 みゆき(ひめの みゆき)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
本作のヒロイン。
女子寮に住んでいる正太の先輩で20歳。(登場時)
見た目は派手系の女性ですが、
芯はしっかりしたとても可愛らしいお姉さん。
「きまぐれオレンジ☆ロード」のヒロイン
鮎川まどかタイプですね。
ツルモク独身寮のラブストーリーは、
正太くんとみゆきさんを中心に展開。
そこに正太の元カノ・ともみちゃんや
新入社員の矢崎くんなどが加わって、
三角関係を絡めながら進んで行きます。
当時、わたしの周りの野郎どもはみんな
「みゆきさんみたいな彼女が欲しい」
って言ってました。
それくらい魅力的な女性です。
田畑 重男(たばたけ しげお)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
独身寮で正太と同室の先輩&部屋長。
正太18歳時に27歳で、彼女いない歴も27年。
本作品のギャグ&下ネタ担当で、
風俗通いのベテラン。
素人童貞でもあります。
杉本 京介(すぎもと きょうすけ)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
独身寮で正太と同室の先輩。
社内No.1のイケメンで女たらし。
でも実は後輩想いのイイ奴なんです。
このあと紹介する「怪女」との出会いが、
彼の運命を大きく変えることに…。
この2人がいなかったら
ツルモク独身寮の面白さは半減していた
と言っても過言ではない重要なキャラクター。
それが、田畑&杉本です。
正太くんと同室になる2人の先輩は、
基本的にお笑い担当。
しかし最終的には、
それぞれ自分の進むべき「道」を
見つけることになります。
白鳥沢 レイ子(しらとりざわ れいこ)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
白鳥沢財閥のご令嬢。
お金持ち + スタイル抜群。
なのに、顔が「超ブサイク」な怪女。
このお方こそ、まさに本作の救世主!
登場したころは杉本を追いかけまわす怪女
としてチョイ役あつかい。
でも後半では、レギュラーどころか
「あんたが主役?」級のキャラにまで
なってました。
作中で杉本くんがこのレイ子さんに告白する
エピソードがあるんですけど…。
メチャメチャ面白いです。
レイ子さんの怪女ぶりは、
ぜひ本編で確認してください♪
桜井 ともみ(さくらい ともみ)
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
正太が田舎(高知)に残してきた元カノ。
正太より1つ年下で、正太が就職して1年後に、
ともみも上京。
正太・みゆき・ともみの三角関係は、
本作の見どころのひとつ。
正太くんの元カノとして紹介していますが、
正確には別れていません。
このへんは正太くんの優柔不断な性格が
災いしてまして、
お決まりの三角関係に発展してしまいます。
まぁ、みゆきさんをヒロインとして
紹介しちゃってる時点で
三角関係の結末はお分かりになると思いますけど。
このともみちゃんも、かなり「イイ女」です。
以上の6名が本作の主要なキャラクター。
ただし他にも、個性豊かなキャラクターが
登場します。
- のちのち田畑と結婚(同棲だったかな?)する「野沢 あけみ」
- お色気ムンムンの工場長「鶴谷 ヒサ子」
- 4人目の同室者となる新入社員「平田 はじめ」
- 生意気な新入社員「矢崎 コージ」 などなど
上記の6名 + 多彩な脇キャラで展開される
ラブギャグ&ヒューマンストーリーが、
「ツルモク独身寮」のおすすめポイントです。
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
ツルモク独身寮のおすすめポイント②(ステキな終わり方)
最後に、ストーリー&登場人物以外の
おすすめポイントを紹介して
終わりたいと思います。
最後は「成長物語」になる
ラブギャグ漫画である本作も、
全編つうじてラブギャグ一色
というわけではありません。
最終巻(11巻)に近づくにつれ、
正太や周りの人たちの「成長物語」
の色合いが濃くなるため、
ギャグ色はグッと薄くなります。
それぞれのキャラクターが、
それぞれの将来などを真剣に考えて変わっていく。
その姿に、きっとあなたも共感できるでしょう。
バブル期を知る人はより楽しめる
時代的に「バブル」全盛のころの作品です。
時代背景やファッション・流行なども
当時のモノが描かれており、
バブルを知る40代以上の方であれば、
より楽しめると思います。
高校・大学・社会人時代を懐かしんで読むには
最適かもしれません。
ステキな終わり方
最終回。
インテリアデザイナーを目指して
フランスに渡った正太くん。
ところが、「大事な忘れ物」を取りに
一時帰国してしまいます。
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
正太くんの「大事な忘れ物」とは…。
(©窪之内英策/ツルモク独身寮)
くぅ~!
こんな青春送りたかったぁ~!
という、最後はステキな終わり方デス。
ということで今回は、わたしの大好きな作品
「ツルモク独身寮」を紹介しました。
30年くらい前の漫画なので、今の若い人たちには
理解できないところもあるのかな…と思います。
ただ。
本当に面白い作品は、
時代によって色褪せることがありません。
インターネットやスマホが無かった時代の名作を、
老若男女問わず楽しんでいただけたら幸いです。
さて、そんな本作「ツルモク独身寮」は
電子書籍化されています。
わたしがふだん利用している電子書籍通販サイト
「ebookjapan」で試し読みが可能。
「ツルモク独身寮」に興味を持たれた方は、
下の公式サイトでチェックしてくださいね。