今回紹介するのは、号泣ボクシング漫画
「神様はサウスポー」。
以前に紹介した「空のキャンバス」と同じ
今泉伸二先生が作者ですね。
記事を書くにあたって
久しぶりに読み返してみたのですが…。
もう、泣いて泣いて。
ティッシュが手放せず、
嫁に「風邪ひいたの？」とまで言われる始末。
３話に１回、イヤ、２話に１回は
「泣けるエピソード」がぶっこまれている
という、もの凄い「泣き漫画」です。
平凡な日常の中でちょっとした感動を味わいたい！
という方にはピッタリ。
空のキャンバスで「泣かせる漫画家」
としての地位を確立した今泉先生。
本作では、そのテクニックに
さらに磨きがかかっていますよ。
ぜひ最後までお楽しみください。
なお、本作品は全巻無料で読むことができます。
（投稿日現在）
読み方については、記事の最後に解説しますね。
神様はサウスポーの作品データ
【作品概要】
アメリカの修道院で育った主人公・早坂弾
（はやさか だん）は、亡き父の夢を継いで
ボクシングの世界チャンピオンを目指す。
親子の絆。
爽やかな恋愛。
そして男の友情を描いた
感動のボクシング・ヒューマンドラマです。
【作品データ】
| 作品名 | 神様はサウスポー |
| 作者 | 今泉伸二 |
| 連載誌 | 週刊少年ジャンプ（集英社） |
| 連載期間 | 1988年（昭和63年）～1990年（平成２年） |
| 単行本 | 全12巻 |
| 電子書籍 | あり（電子書籍版は全６巻） |
神様はサウスポーのおすすめポイント①（ストーリー＆登場人物）
以前に紹介した「リングにかけろ」の記事
でも書きましたけど。
わたし、ボクシング漫画、好きなんです。
しかしですね。
数多くあるボクシング漫画の中でも、
「本格ボクシング漫画」と呼べる作品は
ホントに少なくて。
その代わり、ボクシングを「題材」にした漫画
っていうのは非常に多いんですね。
実際、スポーツ漫画と呼ばれる作品の半分以上は、
後者のパターン。
- 野球を題材にした「恋愛漫画」
- サッカーを題材にした「友情漫画」
- ボクシングを題材にした「ラブコメ漫画」
- ゴルフを題材にした「お色気漫画」 などなど。
「タッチ」とか「キャプテン翼」とか。
このブログで取り上げている作品でも、
とか「そなたバーディ・ラッシュ」とか…。
もちろんどんな形式でも「面白ければOK」
なので、ケチを付けるつもりは毛頭ありません。
ただ今回紹介する「神様はサウスポー」も、
そんなボクシングを題材にした漫画の１つ
であるということを言いたかったのです。
確かにボクシングシーンは多く描かれています。
でも、ボクシングというスポーツそのもの、
ボクシングの基礎やテクニック・練習
強くなっていく過程などは、
ほとんど描かれていません。
ですからリアルなボクシング漫画というよりも、
ボクシングを通じての「親子（家族）の絆」
や「友情」がメインに描かれている作品
だと思って読んでください。
そして。
その親子（家族）の絆や友情物語こそが、
「感動」を生み出す要因となっていることも…。
ということで改めて、
ここから本作「神様はサウスポー」の
ストーリーや登場人物を紹介していきます。
冒頭でも述べたとおり、この作品は
アメリカの修道院で育った主人公・早坂弾
（はやさか だん）が、
亡き父の夢を継いで
ボクシングの世界チャンピオンを目指す物語
となっています。
そのストーリーは、こんな感じ。
【プロローグ】
主人公の弾くんは幼いころ母親と生き別れ、
父親と二人で暮らしています。
弾くんのお父さん・早坂仁
（はやさか じん）は、
すでにボクサーを引退。
現役時代に果たせなかった
世界チャンピオンの夢を
トレーナーとして叶えるために、
弾とアメリカに渡ることを決意します。
しかしアメリカに渡ったからといって
必ず成功する保証はありません。
案の定、二人の生活は貧窮を極めます。
ついには貧しさによる飢えと寒さのため、
幼い弾くんをしっかりと抱きしめたまま、
父親は息を引き取るのでした…。
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
このあと弾くんは修道院へ引き取られ、
日本に帰国するまでの10年間を
アメリカで過ごすことになります。
そして日本へ帰国した彼は、
本作的にボクサーとしての道を歩み始めます。
父親が果たせなかった
世界チャンピオンを目指して。
【プロボクサーへの道】
日本へ帰国した弾くんは、
お父さんのかつてのライバル（井上）
の息子が経営する弱小ボクシングジムに
住み込みで世話になります。
父のライバルであった井上選手も
すでに他界しており、
息子である旭（あきら）と
妹の美鈴（みすず）の理解を得て、
一歩ずつプロボクサーへの道を
進んで行く弾くん。
旭と美鈴の父も、世界チャンピオンを
夢見ていたボクサーのひとり。
二人は志半ばで急逝してしまった父の夢を、
弾に託すことに決めるのでした。
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
いよいよプロテストが近づき、
そわそわして心配する旭くんと美鈴ちゃん。
そんな２人を尻目に、
簡単にプロテストに合格してしまう弾くん。
ところが。
いざプロになったものの弱小ジムの宿命か、
なかなかデビュー戦の相手が決まりません。
そんな中、
ある選手が弾くんの試合を受けてくれる
という朗報が舞い込みますが…。
この辺りから、ボクシングを「題材」にした漫画
としての本領が発揮されてきます。
というのも、
弾くんは元々とても強いボクサーなんです。
アメリカでずっとトレーニングをしてきたこと
もありますが、その強さの大半は「才能」。
しかも「まだ完成されていない」
という設定になっています。
さらに、練習や特訓で強くなるのではなく、
試合をするたびに強くなっていくという設定
にもなっているため、
この時点で「リアルなボクシング漫画ではないな」
ということがお解りになるでしょう。
【運命の出会い】
弾くんのプロデビュー戦の相手は、
16戦全敗という戦績を持つ男でした。
しかしこの少年・北村友樹
（きたむら ゆうき）は壮絶な過去を
持っており、
それゆえ物言わぬ「戦闘マシーン」と
化してしまった怪物だったのです。
16戦全敗という成績も
全て反則負けによるもので、
実力で負けたわけではありません。
北村と対戦した選手のうち11人は引退、
４人は入院中、最後のひとりは
死んでしまったとのこと。
そんな殺人鬼のような対戦相手であっても、
弾はこう言い放ちます。
「ボク、デビュー戦楽しみ」
「大丈夫、ボク負けるはない」
「友樹くん、殺人鬼ちがう」
弾の言うとおり、その試合は
駆け出しのプロボクサー同士の試合
とは思えない名勝負になり、
お互いを生涯のライバルとして
認め合うことになるのでした。
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
こうして運命のライバルと出会い、
プロボクサーとして歩み始める弾くん。
その後、幸運にも有名プロモーターの
バックアップを得ることになり、
さまざまな対戦相手と日本・アメリカで
試合を行います。
で最期は、生涯のライバル
友樹くんと雌雄を決して終了と。
このように書くと、何とも味気ない感じに
聞こえてしまうかもしれませんが、
この漫画は「全12巻」で構成されています。
もしボクシングだけをメインに描いていたら、
これほどの巻数は必要なかったと思いますし
人気作にもならなかったでしょう。
そんな本作を名作たらしめているのは、もちろん。
泣ける「感動ストーリー」を
随所にぶっこんでいるからなのです。
神様はサウスポーのおすすめポイント②（泣ける！感動ストーリー）
続いて、本作最大のおすすめポイントである
「感動物語」について紹介します。
ここまで何度か述べていますが、
本作の感動ストーリーのほとんどは「親子」
または「家族」のエピソード。
プラスして「友情」や「恋愛」のエピソード
なども混じっているという感じです。
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
ですから「家族」というものに対して
思い入れのある方、
特に子供を持つ親御さんなんかが読むと、
コロッと泣いちゃうと思います。
そういう意味でこの作品は、
少年漫画でありながら大人が読むべき漫画である
という珍しい作品なんですね。
人間て、歳を取ると
なんか妙に涙腺が緩くなると感じませんか？
わたしもですね、結婚して家族を持って
子供が生まれて父親になって、
ある程度の年齢になったころから
涙腺が緩くなっちゃったような気がするんです。
漫画もそうなんですけどTVとか見てても、
「親子の愛」とか「父と子の感動的なシーン」
とか、すぐ泣いちゃうんですよね～。
若いころは漫画とかTVとか映画とか見ても、
滅多に泣くことなんてなかったのに…。
不思議ですね。
まぁそれはさておき、
本作「神様はサウスポー」の感動エピソードです。
先ほども述べたとおり「親子＆家族」の
エピソードがこの漫画の泣かせる要因。
さらに、そのエピソードが
多岐にわたっているのがまたスゴイんです。
- 主人公である弾くん＆亡くなった父親
- ヒロインの美鈴ちゃん＆兄の旭くん＆亡くなった父親
- ライバル・友樹くんの過去（家族の話） など
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
しかもっ！
主要なキャラクターだけではありません。
弾くんの対戦相手のほぼ全てに
「親子 or 家族」の泣かせるエピソードが
絡んでいます。
加えて、弾くんの修道院時代の苦労話や
近所にあるレストランの父親と娘さんの絆まで。
これでもかっ！
というくらい泣けるエピソードが満載。
パターンとしては、次のような感じですね。
- 家族の誰かが死んでいる
- 家族の誰かが余命いくばくもない
- 家族（親子）の縁が切れている
- 家族を探している
- 家族（両親）がいない
- 幼い子供が絡んでいる
- 貧乏 など
これらのパターンが、家族（親子）の「愛と絆」
で泣けるエピソードに仕上げられているのです。
（©今泉伸二／神様はサウスポー）
正直、狙いすぎかな？
というエピソードもあります。
世の中こんな善人ばっかりじゃねーよ！
というエピソードもあります。
ただ、家族を持つ人にとっては
「安心できる場所」であり、
家族を持たない人にとっては
「一種の憧れ」でもある。
そんな家族の情景を
ものの見事に描き出している多くのエピソードは、
やっぱり涙なしには読めないのです。
大袈裟な表現ではなく、本当に３話に１回、
イヤ、２話に１回は泣ける作品
「神様はサウスポー」。
作者である今泉先生の策略と解っていても
感動して泣いてしまう。
そんな稀有な名作少年漫画を、
今宵味わってみてはいかがでしょうか？
【神様はサウスポーを無料で読みたい！というあなたへ】
では最後に、本作「神様はサウスポー」を
無料で読む方法について説明します。
号泣漫画「神様はサウスポー」は、
AmazonのKindle unlimited
（キンドルアンリミテッド）
にご登録いただくことで
全巻無料で読むことができます。
Kindle unlimitedは、
登録から30日間は無料で利用可能。
だから「神様はサウスポー」も
無料で読むことができるんです。
神様はサウスポーを無料で読んでみたい！
という方は、下の公式サイトから
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※ 無料で読めるのは「文庫版：全６巻」。
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なので、読める時に
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なお、Kindle unlimitedについては、
下の記事でも詳しく解説しています。
こちらの記事もあわせてご参考に。
