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ドカベン(高校野球編)のオールスター版【大甲子園/水島新司】のおすすめポイント

ドカベン(高校野球編)のオールスター版【大甲子園/水島新司】のおすすめポイント 名作マンガ(昭和)

【2022年1月17日 追記】

2022年1月10日、

水島新司先生が82歳で永眠されました。

 

永きにわたる漫画家活動、お疲れさまでした。

そして、ありがとうございました。

 

水島先生のご冥福を心よりお祈りします。

 

 

漫画界の重鎮・水島新司先生の代表作「ドカベン」

が世に送り出されたのは1972年(昭和47年)。

 

私はリアルタイムで読んだことはありませんが、

兄貴がコミックスを全巻そろえてまして。

 

それが水島漫画に触れた最初だったと思います。

 

 

以降、たくさんの水島作品を

読ませていただきました。

 

しかし残念ながら、

2020年12月で水島先生は漫画家を引退。

 

そこで今回は、そんな水島先生の作品の中から

わたしが最も好きな「大甲子園」

取り上げて紹介します。

 

ぜひ最後までお付き合いください。

 

大甲子園の作品データ

【作品概要】

「ドカベン」こと山田太郎の

最後の夏を描いた高校野球マンガ。

 

ドカベン以外の登場人物たちが一同に介して

甲子園の舞台で激突。

 

まさに夢のような戦いが繰り広げられる、

水島・高校野球マンガのオールスター版です。

 

【作品データ】

作品名 大甲子園
作者 水島新司
連載誌 週刊少年チャンピオン(秋田書店)
連載期間 1983年(昭和58年)~1987年(昭和62年)
単行本 コミックス版:全26巻、文庫版:全17巻
電子書籍 なし(紙版のみ)

 

大甲子園のおすすめポイント(水島・高校野球マンガのオールスター版)

たくさんの野球マンガを描かれている水島先生。

 

その集大成となると

『ドカベン ドリームトーナメント編』

になるんですけど、

 

本作「大甲子園」は、

水島マンガ・高校野球編のオールスター版。

 

当時の水島ファンとしては、

まさに夢のような作品でしたね。

 

 

そんな本作のストーリーは至ってシンプル。

 

「大甲子園」はドカベンの続編となっており、

主人公・山田太郎がいる明訓高校の、

高校3年夏の県予選から甲子園までの戦いが

描かれています。

 

そして!

 

このマンガ最大の特長は、

ドカベン以外の水島・高校野球マンガの

登場人物たちもこぞって登場し、

熱い戦いを繰り広げる点にあります。

 

つまり、作品の枠を超えた

水島・高校野球マンガの集大成が、

本作「大甲子園」なんですね~。

 

 

水島先生は、昔の漫画家さんによく見られる

「多作」の漫画家さん。

 

ドカベンに代表される高校野球マンガ以外にも

多くの有名な作品を描いています。

 

主な水島先生の作品は、こんな⤵感じ。

 

【主な水島新司の作品】

  1. あぶさん
  2. 一球さん
  3. 男どアホウ甲子園
  4. おはようKジロー
  5. 球道くん
  6. 極道くん
  7. ストッパー
  8. 銭っ子
  9. 大甲子園
  10. ダントツ
  11. ドカベン
  12. ドカベン プロ野球編
  13. ドカベン スーパースターズ編
  14. ドカベン ドリームトーナメント編
  15. 虹を呼ぶ男
  16. 白球の詩
  17. 光の小次郎
  18. 野球狂の詩
  19. 野球狂の詩 平成編
  20. 新・野球狂の詩

 

※ これでも半分くらいの作品を削ってます。

(ほぼ100%「野球漫画」)

 

赤太字が「大甲子園」に登場する作品です。

 

ということで次からは、

本作「大甲子園」の主な登場人物と登場作品

(登場する高校)を紹介します。

 

ドカベン(明訓高校)

言わずと知れた水島先生の代表作。

 

ドカベンは、主人公・山田 太郎の中学時代から、

明訓高校に入学し高校3年春の甲子園(選抜)

までが描かれています。

 

元祖ドカベン(高校野球編)から

プロ野球での活躍を描いた

第二次ドカベンまでありますが、

 

ここで言うドカベンは

「元祖ドカベン(高校野球編)」のことです。

 

 

主人公の山田 太郎が明訓高校に入学して以降、

1年の夏・2年の春・夏、3年の春と

全て甲子園に出場。

 

2年の夏に2回戦で負けた以外は、

すべての試合に勝っています。(甲子園優勝3回)

 

「明訓高校敗れる~!」は、

子供ながらにかなりショックでした。

 

ちなみに最初は「柔道漫画」だったんですよ。

 

 

そんなドカベンにはライバル校含め

数多くのキャラクターが登場しますが、

物語の軸になるのは次の4名。

 

 

里中 智(さとなか さとる)※ 上図左端

  • 明訓高校のエース。
  • 小柄な体を目いっぱいに使ったアンダースローが特長。
  • 通称「小さな巨人」
  • でも序盤以降はあまり使われなかったように思います。

 

里中くんのアンダースローは、

小学生のころメッチャ真似してました。

 

モデルは山田久志さんではなく、

足立光宏さんだそうです。

 

殿馬 一人(とのま かずと)※ 上図左から2番目

  • 明訓高校の内野の要である二塁手。
  • 実は音楽(ピアノ)の天才。
  • 音感を活かした「秘打」を使いこなします。
  • 必ず語尾に「づら」をつけて喋ります。

 

わたしの一番好きなキャラクター、殿馬。

素晴らしい脇役キャラだと思います。

 

脇役づんづらよ。

 

山田 太郎(やまだ たろう)※ 上図右から2番目

  • ドカベンの主人公でキャッチャー。
  • 生粋のホームランバッターです。
  • アニメの主題歌「気は優しくて力持ち♪」というフレーズ通りのナイスガイ。
  • 漫画の主人公としてはちょっとキャラが弱いのですが、そこは野球の実力で補っています。
  • 甲子園通算打率は、なんと「7割5分」らしいです。

 

困ったら「山田のホームラン」。

最後は「山田のホームラン」。

 

野球の華であるホームランの魅力は、

彼に教わりました。

 

岩鬼 正美(いわき まさみ)※ 上図右端

  • 明訓高校の1番打者。
  • 守備位置はサード。
  • ストライクは打てないが、ボール球は打てる「悪球打ち」が代名詞。
  • 常に葉っぱを咥えているため、「ハッパ」と呼ばれることが多いです。

 

ドカベンを語るうえで欠かせないキャラクター。

山田と岩鬼のダブル主人公と思ってもらっても

イイくらいですね。

 

ちなみに、この4人を称して「明訓四天王」

なんて呼ぶそうですが、

わたしは呼んだことがありません。

 

 

本作「大甲子園」は、

この4人が所属する明訓高校の戦いを中心に

描かれています。

 

一球さん(巨人学園)

週刊少年サンデーに連載されていた

高校野球マンガ。

 

東京の高校「巨人学園」の野球部を

舞台にしています。

※ 後述する「男どアホウ甲子園」の続編という位置づけ。

 

本作では、3回戦で明訓高校と対戦します。

 

 

主人公は真田 一球(さなだ いっきゅう)

という少年⤴で、忍者の末裔という設定。

 

野球に関しては全くのド素人なのですが、

驚異的な身体能力と怪しい忍術(?)

のようなものを駆使して甲子園を目指す

風変わりな高校野球マンガです。

 

ちなみにアニメ化もされています。

 

男どアホウ甲子園(南波高校)

水島先生の最初のヒット作「男どアホウ甲子園」。

 

主人公の藤村 甲子園(ふじむら こうしえん)

が、持ち前の超剛速球を武器に

甲子園優勝と阪神タイガース入団を目指す物語。

 

阪神タイガースに入団した後は、

1年目に32勝、2年目に33勝をあげますが、

 

3年目の開幕戦の初球に165kmの剛速球を投げ、

華々しく散っていった伝説の剛腕投手として

語り継がれます。

(©水島新司/大甲子園)

 

 

「大甲子園」では、年代的に

藤村 甲子園の時代とは異なっているため、

 

甲子園の双子の弟である球二・球三

(きゅうじ・きゅうぞう)が

大阪代表の南波高校の選手として登場。

※ 藤村 甲子園もちょっとだけ出演。

 

なお、この南波高校は

山田のいる明訓高校とは対戦しません。

 

球道くん(青田高校)

主人公・中西 球道(なかにし きゅうどう)の

少年時代から高校時代までを描いた野球マンガ。

 

球道くんは、前述した藤村 甲子園に

相通ずるピッチャー。

 

「ストレート一本の直情系投手」

として描かれています。

※ 最終的に160km超の剛速球を投げます。

 

 

ただし、単なる野球漫画ではなく

「家族」をテーマにした

涙ありのストーリーもあってですね。

 

読んでいただければ分かりますけど

『MAJOR(満田拓也)』と共通する部分が

たくさんあります。

※ これは満田先生も認めているそう。

 

 

本作「大甲子園」では、

準決勝で山田率いる明訓高校と激突。

 

ちなみに球道くんの名前の由来は、

「球けがれなく道けわし」。

 

ダントツ(光高校)

「ダントツ」は、水島先生が大甲子園に

新しく出場させる高校として、

大甲子園の連載前に描いた作品です。

※ ダントツの連載終了後に大甲子園の連載開始。

 

この作品は

選手ではなく「監督」に焦点を当てた漫画で、

 

主人公の三郎丸 三郎(さぶろうまる さぶろう)

が西東京・光高校の弱小野球部監督として

甲子園を目指す物語になっています。

 

 

しかし、大甲子園に登場させるために

描いた作品とはいえコミックスは全7巻も刊行。

 

三郎丸監督が弱小野球部を

甲子園に導くストーリーは、

他の水島作品とは一線を画していて楽しめます。

 

 

「大甲子園」では4回戦で明訓高校と対戦。

 

上図中央、無精ひげのオッサンが三郎丸監督。

本作では、監督よりも選手たちが大活躍しますよ。

 

その他の登場キャラクター

というわけで、大甲子園に登場する

主なキャラクターと作品を紹介しました。

 

南波高校以外はすべて明訓高校と対戦しますので、

水島マンガのドリームマッチを

じっくり堪能してください。

 

 

なお本作には、他にもこんなキャラクターが登場。

  • 岩田 鉄五郎と五利 一平(作品名:野球狂の詩)
  • 水原 勇気(作品名:野球狂の詩)
  • 白新高校の不知火(作品名:ドカベン)
  • 千葉のクリーンハイスクール・影丸(作品名:ドカベン)

 

山田の永遠のライバル・白新高校の不知火は、

最後の最後まで明訓高校を苦しめてくれます。

 

影丸と野球狂の詩のキャラは、

球道くんがらみで登場。

ま、チョイ役ですけどね。

 

 

ちなみに「野球狂の詩」に登場する

水原勇気(みずはら ゆうき)は、

女性初のプロ野球選手。

 

9回2アウト2ストライクからの

1球限定のドリームボール。

 

懐かしいですね~。

 

おすすめの試合

ここまで水島作品の紹介もからめて

大甲子園のおすすめポイントを

お話ししてきましたが、

 

本作品は水島先生の作品を

1つも読んだことがない人でも楽しめます。

 

 

前述したとおり、ストーリーとしては

山田太郎らの明訓高校が県予選を勝ち抜いて、

甲子園大会で数々のライバル校と激突する

という単純明快なもの。

 

なので、ふつうの「高校野球マンガ」として

読むだけでも十分楽しめる構成になっています。

 

 

特に次に挙げる対戦は、試合そのものが面白い!

これだけでも読む価値があると言えるでしょう。

 

【大甲子園のおすすめの試合】

  1. 神奈川県大会:決勝
    • 明訓高校 VS 白新高校
  2. 千葉県大会:決勝
    • 青田高校 VS クリーンハイスクール
  3. 甲子園大会:1回戦
    • 明訓高校 VS 室戸学習塾(高知)
  4. 甲子園大会:1回戦
    • 光高校(西東京)VS 南波高校(大阪)
  5. 甲子園大会:3回戦
    • 明訓高校 VS 巨人学園(東東京)
  6. 甲子園大会:準決勝
    • 明訓高校 VS 青田高校(千葉)

 

ほとんどが、水島マンガの作品同士の対決

になっていますが、

 

本作のオリジナルキャラとして登場する

犬飼三兄弟の末っ子・犬飼 知三郎の

VS 室戸学習塾もメッチャ面白いですよ。

 

 

「こういう選手がいたら面白いな」

「こういうプレーがあったら面白いな」

という部分を随所にちりばめているのは、

さすが水島先生ですね。

 

もちろん、水島作品のファンであれば

より一層楽しめる内容となっています。

 

でも、水島ファンであってもなくても

「野球好き」にはおすすめしたい作品です。

 

大甲子園の残念ポイント

実は本作には、

「面白いよ!」というおすすめポイント以外にも

「ちょっと残念だな」と思える

残念ポイントがあります。

 

最後に、この残念ポイントを紹介して

終わりたいと思います。

 

岩鬼が目立ちすぎ

前のほうで、前作ドカベンについて

山田と岩鬼のダブル主人公と思ってもらってイイ

と書きました。

 

しかしですね。

 

ドカベンも大甲子園も、

やっぱり主人公は「山田 太郎」なんです。

 

 

ところが!

 

 

本作ではかなり「岩鬼」が目立ってます。

 

山田くんをしのぐほどの大活躍で、

知らない人が読んだら「岩鬼が主人公なの?」

と思ってしまうかもしれません。

 

これはおそらく、

水島先生が最も気に入っているキャラクターが

「岩鬼」だからだと思われますが、

 

ちょっと目立ち過ぎててウザイかな…。

 

と個人的に思ってしまいました。

 

 

というのも、

わたしは主人公の山田 太郎に

とても好感を持っていて、

 

子供のころは

「山田 太郎みたいな人になりたいな」

と思っていたほど。

 

 

脇役が主人公を喰ってしまう漫画は

たくさんありますけど、

あくまでも「山田太郎物語」で

終わって欲しかったというのが本音です。

 

まぁ最後は山田のホームランで終わるので、

水島先生も誰が主人公か思い出したのでしょう。

 

 

決して岩鬼も嫌いじゃないんですがね。

 

藤村 甲子園なんかと比べると、

ちょっと違うかなと。

 

気は優しくて力持ち。

でも、心の底に熱いものを持っている男。

それが「山田 太郎」の魅力。

(©水島新司/ドカベン)

 

決勝戦が不満

ここまであえて触れてこなかったのですが、

甲子園大会の決勝戦は

「明訓高校 VS 紫義塾(京都)」

という組み合わせで行われます。

 

で、この決勝の相手の「紫義塾」っていうのは、

本作オリジナルの高校でココが初登場なんですね。

 

 

え~っと。

 

なぜこのマンガ最大のクライマックスで、

 

「紫義塾」とかいうまったく関係のない高校を

登場させる必要があったのか?

 

正直、理解できません。

 

 

すなおに決勝は

「明訓(山田)VS 青田(球道)」

で良かったですし、

 

そうなることを望んでいたファンも

多かったでしょう。

 

 

ベタな結末でイイと思うんですけどね。

 

 

すでに人気漫画家さんでしたし、

このあとプロ野球編を描く構想も

すでにあったでしょうから

奇をてらう必要なんてなかったのに…。

 

この点が、水島ファンとしての

本作最大の不満点ではあります。

 

 

と、個人的なグチを述べてしまいましたが、

これも水島作品を愛するがゆえ。

 

それに水島作品を知らない方には

ぜんぜん関係ない話なので、

そういった方々は、

純粋に決勝戦も楽しんでいただけたらと思います。

 

 

 

というわけで今回は、

水島新司先生の名作高校野球マンガ「大甲子園」

を紹介しました。

 

本作で山田くんたちの高校野球に区切りがつき、

この後の「プロ野球編」へと進んで行きます。

 

実はプロ野球編のほうも、

ドカベン ⇒ 他の作品 ⇒ 大甲子園へと続く

高校野球編のような構成になってまして、

 

最後の「ドカベン ドリームトーナメント編」

が、水島作品のホントの集大成となっています。

 

 

ドカベンから始まる一連のシリーズは

累計で205巻。

 

ヒマな時にイッキ読みするもよし、

時間をかけてじっくり読むもよし、

 

昭和の時代から読み継がれてきた水島作品を、

ぜひ令和の時代に味わってみてください。

 

 

さて今回紹介した「大甲子園」は、

残念ながら電子書籍化されていません。

※ 水島先生の作品は電子書籍化されていません。(投稿日現在)

 

この記事を読んで「大甲子園」に

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こちらを読んでみたい方は、

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「漫画全巻ドットコム」については

下の記事でも紹介しています。

こちらもあわせて、ご参考に。

 

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