水島新司先生(故人)の
代表作「ドカベン」が
世に送り出されたのは
1972年(昭和47年)。
私はリアルタイムで
読んだことはありませんが
「包丁人味平」でも触れた兄貴が
コミックスを全巻そろえてまして。
それが
水島マンガに触れた
最初だったと思います。
以降
たくさんの水島作品を
読ませていただきました。
しかし残念ながら
2020年12月で
水島先生はマンガ家を引退し
2022年1月に永眠。
そこで今回は
そんな水島先生の作品の中から
ワタシが最も好きな「大甲子園」を
取り上げて考察してイキます。
ぜひ最後まで
お付き合いください。
【大甲子園】作品データ
「ドカベン」こと山田太郎の
最後の夏を描いた高校野球マンガ。
ドカベン以外の水島作品の
登場人物たちも一同に介して
甲子園の舞台で激突。
まさに
夢のような戦いが繰り広げられる、
水島・高校野球マンガの
オールスター版です。
| 作品名 | 大甲子園 |
| 作者 | 水島新司 |
| 連載誌 | 週刊少年チャンピオン(秋田書店) |
| 連載期間 | 1983年(昭和58年)~1987年(昭和62年) |
| 単行本 | コミックス版:全26巻、文庫版:全17巻 |
| 電子書籍 | なし(紙版のみ) |
【大甲子園】考察 ① 水島・高校野球マンガの集大成
たくさんの野球マンガを
描かれている水島先生。
その集大成となると
『ドカベン ドリームトーナメント編』
になるんですけど、
本作「大甲子園」は
水島マンガ・高校野球編の
オールスター版。
当時の水島ファンとしては
まさに夢のような作品でしたね。
そんな本作のストーリーは
至ってシンプル。
「大甲子園」は
『ドカベンの続編』という
位置づけで、
主人公・山田太郎がいる明訓高校の
高校3年夏の県予選から
甲子園までの戦いが描かれています。
そして!
このマンガ最大の特長は
ドカベン以外の
水島・高校野球マンガの
登場人物たちもこぞって登場すること。
そして彼らが
甲子園を舞台に
熱い戦いを繰り広げる点にあります。
つまり
作品の枠を超えた
水島・高校野球マンガの集大成が
本作「大甲子園」なんですね~。
水島先生は
昔のマンガ家さんによく見られる
「多作」のマンガ家さん。
ドカベンに代表される
高校野球マンガ以外にも
多くの有名な作品を描いています。
主な水島先生の作品は
こんな⤵感じ。
【主な水島新司の作品】
- あぶさん
- 一球さん
- 男どアホウ甲子園
- おはようKジロー
- 球道くん
- 極道くん
- ストッパー
- 銭っ子
- 大甲子園
- ダントツ
- ドカベン
- ドカベン プロ野球編
- ドカベン スーパースターズ編
- ドカベン ドリームトーナメント編
- 虹を呼ぶ男
- 白球の詩
- 光の小次郎
- 野球狂の詩
- 野球狂の詩 平成編
- 新・野球狂の詩
ほぼ100%「野球マンガ」で
これでも
半分くらい削ってます(笑
で、上の一覧のうち
赤太字が
「大甲子園」に登場する作品。
ということで次からは
本作「大甲子園」の
主な登場人物と作品(高校)を
紹介していきます。
※ 以下、ネタバレあり
ドカベン/明訓高校
言わずと知れた
水島先生の代表作。
ドカベンは
主人公・山田 太郎の中学時代から
明訓高校に入学し
高校3年・春の甲子園までを描写。
元祖ドカベン(高校野球編)から
プロ野球での活躍を描いた
第二次ドカベンまでありますが、
ここで言うドカベンは
「元祖ドカベン(高校野球編)」の
ことです。
主人公の山田 太郎が
明訓高校に入学して以降、
1年の夏・2年の春・夏、3年の春と
全て甲子園に出場。
2年の夏に
2回戦で負けた以外は
すべての試合に勝っています。
(甲子園優勝3回)
「明訓高校敗れる~!」は
子供ながらに
かなりショックでした(笑
ちなみに最初は
「柔道マンガ」だったんですよ。
そんなドカベンには
ライバル校含め
数多くのキャラクターが登場しますが
物語の軸になるのは次の4名。
里中 智/さとなか さとる
明訓高校のエースで
小柄な体を目いっぱいに使った
アンダースローが特長。
※ 上図 左端
通称「小さな巨人」
だったんですが…
ソレが使われたのは
最初のほうだけ(笑
序盤以降は
ほとんど使われなかった
ように思います。
里中くんのアンダースローは
小学生のころ
メッチャ真似してました。
モデルは
山田久志さんではなく
足立光宏さんだそうです。
殿馬 一人/とのま かずと
内野の要である二塁手で
実は、音楽(ピアノ)の天才。
※ 上図 左から2番目
音感を活かした
「秘打」を使いこなし
必ず語尾に
「づら」をつけて喋ります。
ワタシの
一番好きなキャラクター
殿馬。
素晴らしい
脇役キャラでしたね。
脇役づんづらよ。
山田 太郎/やまだ たろう
ドカベンの主人公で
ポジションはキャッチャー。
※ 上図 右から2番目
生粋の
ホームランバッターです。
アニメの主題歌
「気は優しくて力持ち♪」という
フレーズ通りのナイスガイ。
マンガの主人公としては
ちょっとキャラが弱いのですが
そこは野球の実力で補っています。
甲子園通算打率は
なんと「7割5分」!!
困ったら「山田のホームラン」。
さいごは「山田のホームラン」。
野球の華である
ホームランの魅力は
彼に教わりました。
でも、彼のせいで
チョット太ってる少年は
みんな「キャッチャー」を
やらされましたね(笑
岩鬼 正美/いわき まさみ
明訓高校の1番打者で
守備位置はサード。
※ 上図 右端
ストライクは打てないが
ボール球は打てる
「悪球打ち」が代名詞。
常に葉っぱを咥えているため
「ハッパ」と呼ばれることが多いです。
ドカベンを語るうえで
欠かせないキャラクター。
山田と岩鬼の
ダブル主人公と思ってもらっても
イイくらいですね。
ちなみに
この4人を称して「明訓四天王」
なんて呼ぶそうですが…
ワタシは一度も
呼んだことがありません(笑
本作「大甲子園」は
この4人が所属する
明訓高校の戦いを中心に
描かれています。
一球さん/巨人学園
週刊少年サンデーで
連載されていた高校野球マンガ。
東京の高校
「巨人学園」の野球部を
舞台にしています。
後述する
「男どアホウ甲子園」の続編
という位置づけの作品でもありますネ。
主人公は
真田 一球という少年⤴で
忍者の末裔という設定。
一球少年は、野球に関して
全くのド素人ではあるものの、
驚異的な身体能力と
怪しい忍術(?)のようなものを
駆使して甲子園を目指す
風変わりな高校野球マンガです。
ちなみに
アニメ化もされていますよ。
本作では
3回戦で明訓高校と対戦。
男どアホウ甲子園/南波高校
水島先生の
最初のヒット作
「男どアホウ甲子園」。
主人公の「藤村 甲子園」が
持ち前の超剛速球を武器に
甲子園優勝と
阪神タイガース入団を目指す物語。
阪神タイガースに入団した後は
1年目に32勝、
2年目に33勝をあげますが…
3年目の開幕戦の初球に
165kmの剛速球を投げ、
華々しく散っていった
伝説の剛腕投手として
語り継がれます。
(©水島新司/大甲子園)
「大甲子園」では
年代的に
藤村 甲子園の時代とは
異なっているため、
甲子園の
双子の弟である球二・球三が
大阪代表の南波高校として登場。
※ 藤村 甲子園もチョットだけ出演
なお、この南波高校は
山田のいる
明訓高校とは対戦しません。
球道くん/青田高校
主人公・中西 球道の
少年時代から
高校時代までを描いた
野球マンガ。
球道くんは
前述した藤村 甲子園に
相通ずるピッチャー。
「ストレート一本の直情系投手」
として描かれています。
ただし
単なる野球マンガではなく
「家族」をテーマにした
涙ありのストーリーもあってですね。
読んでいただければ
分かりますけど、
『MAJOR/満田拓也』と
共通する部分がたくさんアリ。
※ 満田先生も認めているそう
本作「大甲子園」では
準決勝で
山田率いる明訓高校と激突。
ちなみに
球道くんの名前の由来は
「球けがれなく道けわし」。
ダントツ/光高校
「ダントツ」は
水島先生が大甲子園に
新しく出場させる高校として
大甲子園の連載前に描いた作品。
ダントツの連載終了後に
大甲子園の連載が始まります。
この作品は
選手ではなく
「監督」に焦点を当てたマンガで、
主人公の「三郎丸 三郎」が
西東京・光高校の
弱小野球部監督として
甲子園を目指す物語です。
しかし
大甲子園に登場させるために
描いた作品とはいえ
コミックスは全7巻も刊行。
三郎丸監督が弱小野球部を
甲子園に導くストーリーは、
他の水島作品とは
一線を画していて楽しめますネ。
「大甲子園」では
4回戦で明訓高校と対戦
上図中央
無精ひげのオッサンが三郎丸監督。
「大甲子園」では
監督よりも選手たちが大活躍します。
その他の登場キャラクター
というわけで
大甲子園に登場する
主なキャラクターと作品を
紹介しました。
南波高校以外は
すべて明訓高校と対戦するので
水島マンガのドリームマッチを
じっくり堪能してください。
なお本作には
他にもこんなキャラクターが登場。
① 岩田 鉄五郎と五利 一平(野球狂の詩)
② 水原 勇気(野球狂の詩)
③ 白新高校の不知火(ドカベン)
④ クリーンハイスクールの影丸(ドカベン)
山田の永遠のライバル
白新高校の不知火は
最後の最後まで
明訓高校を苦しめてくれます。
影丸と
野球狂の詩のキャラは
球道くんがらみで登場。
ま、チョイ役ですけどねww
ちなみに
「野球狂の詩」に登場する
『水原 勇気』⤴は
女性初のプロ野球選手。
9回
2アウト2ストライクからの
1球限定の『ドリームボール』。
懐かしいですね~。
おすすめの試合
ここまで
水島作品の紹介もからめて
お話ししてきましたが、
本作品は
水島先生の作品を
1つも読んだことがない人でも
楽しめます。
前述したとおり
ストーリーとしては
山田太郎らの明訓高校が
県予選を勝ち抜いて、
甲子園大会で
数々のライバル校と激突する、
という単純明快なもの。
だから
ふつうの「高校野球マンガ」として
読むだけでも
じゅうぶん楽しめる構成なんですね。
特に
次に挙げる対戦は
試合そのものが面白い!
これだけでも
読む価値があると言えるでしょう。
【大甲子園のおすすめの試合】
① 神奈川県大会:決勝
⇒ 明訓高校 VS 白新高校
② 千葉県大会:決勝
⇒ 青田高校 VS クリーンハイスクール
③ 甲子園大会:1回戦
⇒ 明訓高校 VS 室戸学習塾(高知)
④ 甲子園大会:1回戦
⇒ 光高校(西東京)VS 南波高校(大阪)
⑤ 甲子園大会:3回戦
⇒ 明訓高校 VS 巨人学園(東東京)
⑥ 甲子園大会:準決勝
⇒ 明訓高校 VS 青田高校(千葉)
ほとんどが
水島マンガの作品同士の対決
になっていますが、
本作のオリジナルキャラ
犬飼三兄弟の末っ子・犬飼 知三郎の
「VS 室戸学習塾」も
メッチャ面白いですよ。
「こういう選手がいたら面白いな」
「こういうプレーがあったら面白いな」
そんな部分を随所にちりばめているのは
さすが水島先生ですね。
もちろん
水島作品のファンであれば
より一層楽しめる内容。
でも
水島ファンであってもなくても
「野球好き」には
おすすめしたい作品です。
【大甲子園】考察 ② 残念ポイント
実は本作には
「面白いよ!」という
おすすめポイント以外にも、
「ちょっと残念だな…」と
思える
『残念ポイント』があるんですね。
最後に
この「残念ポイント」を紹介して
終わりたいと思います。
残念ポイント(1)岩鬼
前のほうで
前作ドカベンについて
山田と岩鬼のダブル主人公と
思ってもらってイイと書きました。
しかしですね。
「ドカベン」も
「大甲子園」も
やっぱり主人公は
『山田 太郎』なんです。
ところが!
本作では
かなり「岩鬼」が目立ってます。
山田くんをしのぐほどの大活躍で
知らない人が読んだら
「岩鬼が主人公なの?」と
思ってしまうかもしれません。
これはおそらく
水島先生が
最も気に入っているキャラクターが
「岩鬼」だからだと思われますが、
ちょっと
目立ち過ぎててウザイかな…。
と
個人的に思ってしまいました。
というのも
ワタシは
主人公の山田 太郎に
とても好感を持っていて、
子供のころは
「山田 太郎みたいな人になりたいな」
と思っていたほど。
気は優しくて力持ち
でも
心の底に熱いものを持っている男
それが「山田 太郎」の魅力。
脇役が主人公を喰ってしまうマンガは
たくさんありますけど、
あくまでも「山田太郎物語」で
終わって欲しかったというのが本音。
まぁ最後は
山田のホームランで終わるから
水島先生も
『誰が主人公か?』
思い出したのでしょう(笑
決して岩鬼も
嫌いじゃないですがねww
残念ポイント(2)決勝戦
ココまで
あえて触れてこなかったのですが、
本作の甲子園大会・決勝戦は
「明訓高校 VS 紫義塾(京都)」
という組み合わせで行われます。
で、
この決勝戦の相手
「紫義塾」っていうのは
本作オリジナルの高校で
ココが初登場なんですね。
え~っと。
なぜ
このマンガ最大のクライマックスで
「紫義塾」とかいう
まったく関係のない高校を
登場させる必要があったのか?
正直、理解できません。
すなおに決勝は
「明訓(山田)VS 青田(球道)」
で良かった。
そうなることを
望んでいたファンも
多かったでしょう。
ベタな結末でイイ
と思うんですけどね。
すでに人気マンガ家さんだし
このあとプロ野球編を描く構想も
すでにあったでしょう。
だから
奇をてらう必要なんてなかったのに…。
この点が
水島ファンとしての
本作最大の不満点。
と、
個人的なグチを述べてしまいましたが
これも水島作品を愛するがゆえ。
それに
水島作品を知らない方には
ぜんぜん関係ない話なので(笑
そういった方々は
純粋に決勝戦も
楽しんでいただけたらと思います。
というワケで以上が
水島新司先生の
名作高校野球マンガ
「大甲子園」の考察。
本作で山田くんたちの
高校野球に区切りがつき
この後の「プロ野球編」へと
進んで行きます。
実はプロ野球編のほうも
ドカベン ⇒ 他の作品 ⇒ 大甲子園へと続く
高校野球編のような構成になってまして
最後の
「ドカベン ドリームトーナメント編」が
水島作品の『ホントの集大成』と
言ってイイでしょう。
ドカベンから始まる
一連のシリーズは
累計で205巻。
ヒマな時にイッキ読みするもよし、
時間をかけてじっくり読むもよし。
昭和の時代から
読み継がれてきた水島マンガを
ぜひ令和の時代に
味わってみてください♪
昭和の「ヒロイン不足」は、令和の「AI」で
上で挙げた残念ポイントに
あえて1つ加えるなら
『大甲子園』には
ヒロインらしいヒロインがいないこと。
というか
初代ドカベンを通じても、
ヒロインらしいのは
サっちゃん(山田の妹)と
夏子はん(岩鬼の彼女)くらい(笑
そんな
ヒロイン不足を解消する別サイトも
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